●2月20日
被災者たちが繊維工場に住み始めてから早1ヶ月あまり、それまで誰も訪れる者のなかった敷地内の住環境も一通り整備されてきました。
これまで行われてきた部屋のパーテーション(仕切り)を作る作業もほぼ完了し、各家族ごとへの部屋の配分が終了。一部屋は十畳あまりと十分と言い切れるほどの広さではありませんが、自分たちの住む部屋を割り当てられた被災者の表情はとても明るいものでした。
その他には、門の傍の給水口には女性住民のためにシャワー用壁が作られたり、工場内に換気扇が取り付けられたりと、一ヶ月前に比べ、とても人の匂いがするようになりました。建物の横では先週から、カリフォルニアから来た家族が毎日、子供達に英語を教えたり、持参した紙とペンで絵を描かせたりしているのも見られます。彼らは2週間ほど滞在する予定。
敷地内の作業中、カメラを発見した住民から写真を撮ってくれとせがまれました。あまりのしつこさに負け、一枚撮りました。被災者の方々の生活にほんの少しの余裕が現れた気がしました。
●2月7日
機織工場の続報です。
部屋の配分計画を立てるため、再度居住可能家族数を調査しました。家族数のほかに、収容する建物の面積などの要員を考慮した結果、部屋数を28としました。これは、親と一箇所で住む事のできる家族や、子供と母親各一人の家族と仲のよい独身女性が一つのユニットになるケースが存在しているためです。現在は部屋の区分けするパーテーション(仕切り)つくりは進行中です。
また、室内の空気があまりに悪いため、当初予定になかった換気扇を6箇所取り付けることを検討しています。トイレ改修は8箇所の完了しました。
前述の居住可能家族数に引き続き、敷地内に建設予定の幼稚園に通う3歳から6歳の児童数も調査しました。現時点では女の子は7人、男の子は6人。その他、敷地外の児童も通う予定です。
住民たちの移動も一段落し、生活にも若干の落ち着きが見られ始めたので、1月29日に敷地内に暮らす住民を集めてミーティングを行いました。ミーティングには100人強の全住民のうち約50人が参加しました。主な内容としてはNICCOがどういう組織であるのか、どのようなスタンスで活動を行っていくのか(物を与えるのが目的ではなく、貴重な寄付金を用いて彼らの自立を助けることが目的であること。それには彼らの自発的な協力が必要であるということ。)、機織工場の修復に関してどういう計画を持っているのか(将来的な見通しなどを含む)を説明しました。
現在NICCOでは、仮設住宅建設と平行して、被災者の職業訓練も計画しています。そこで今回の ミーティング後、今後職業訓練でどう言う事が学んでみたいか、彼らの要望を聞く時間を持ちました。
支援活動も緊急性が問われる段階から、今までの生活を取り戻す復興支援の段階へと移行しつつあります。生活の糧として、彼らの職を確保することは今後の重要な課題です。漁民である彼らの職場復帰のための漁業資材を提供すること、漁業以外の職の方へは職業訓練を行うなど、被災者のこれからの生活の支援のために、現在様々な方法を日々模索しています。
●1月26日
引き続き、機織工場の経過報告です。トイレ建設、室内パーテーション設置などの改装作業を残すものの、住民の移動が完了しました。当初の25家族から7家族増えた32家族107人の住民が敷地内で生活を始めています。
また、この日はDS(Divisional Secretaryの略。日本でいう「郡」にあたるもの。NICCOに仮設住宅建設を依頼している。)が視察に訪れ、
よりよい住まい環境になるように住民も働くように促していました。こういった姿勢は支援する者としては、大変嬉しいものです。
24日には社会福祉省の役人より、敷地内に被災者のこどもたちが通う一時的な幼稚園(2〜5歳児)を作る為に場所を分けて欲しいという要請がありました。幼稚園には15〜25人が通う予定です。敷地内の屋根のない建物については、コストと時間の問題により,改修を見合わせていたため、そこに幼稚園を設置してもらうことになりました。しかし、この建物は敷地の上層部に位置し崖に面しているため、その部分にフェンスを取り付ける必要があります。その他の改良点も含め、改修には数日かかる見通しです。
●1月23日
前回お伝えしました、機織工場の途中経過の報告です。スリランカ人の中高生ボランティアの協力により、内部の清掃が完了しました。
工場内の機材撤去、敷地内清掃、簡易トイレの設置、屋根の修繕などの作業を、先生16名、生徒16名、総勢32名の方がボランティアで協力してくれました。彼らの積極的なその姿勢に、台風23号被災地の支援ボランティアに行ったときのことを思い出しました。国は変われど、人が人を思う気持ちは変わりありません。威勢のいい声が飛び交う敷地内は不思議な活気に満ちていました。
力強い助っ人の協力もあり、作業は予想を上回る早さで進展し、予定よりも早く被災者の方の入居が実現しそうです。明日には、予定の3分の1にあたる8家族が入居予定です。今後も改装作業を進め、予定の25家族の入居を早々に完了させたいと思います。
機材を運ぶ途中、寺院の前で蓮花を売る老婆を見かけました。被災者の方も日常の生活を取り戻そうと必死に生きています。紫色の蓮花を片手に、少しでもこういった方々の支えになれるよう、決意が改まる一日でした。
●1月16日
本日、仮設住宅建設予定地ミーティングが行われました。現在タンゴール郡が全被災者への面会を終え、必要な仮設住宅数の算定中で、各NGOの担当地の決定にはもう少し時間がかかりそうです。しかし、そうしている間にもキャンプ生活中の被災者の精神状態は徐々に限界に近づきつつあります。小さな言い争いや喧嘩、昼中に飲酒する姿は日増しに増え、生活環境は少しずつ、しかし確実に悪化してきています。
そんな現状を打開するべく、NICCOでは緊急措置として近郊にある機織工場を改装、現在学校の教室に寝泊りしている25家族の移住を支援することを決定しました。この機織工場は現在使用されておらず、内部は荒れ果てた状態ではありますが、建物は大小含め5棟以上あり、広さの面では問題ありません。間仕切りを行えばプライバシーの問題も当面の解決が見込めるため、被災者のストレスも多少軽減されるでしょう。
この計画でまず挙げられる課題は、迅速な工事体制の構築です。キャンプ内の状況を考えれば、あまり長い時間を掛けることはできません。今、キャンプ内に必要なのものは状況の変化、好転です。少しでも早く被災者の方の移住完了の報告を出来るよう準備を急ぎたいと思います。


[写真]改装前の機織工場。ドアや屋根に破損が見られる。
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社団法人 日本国際民間協力会(NICCO)
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