
2005年から2006年にかけてマラウィで起こった大干ばつでは、400万人が被害を受け、NICCOはすぐに現地に飛び、種の配布を行いました。
その後、農業の技術移転(新しい農業の提案)・衛生改善(水まわりをキレイにすること)・植林(森をつくること)・人材育成(リーダーになる方法や委員会の作り方)を中心として、マラウィのいくつかの村で活動を展開しています。
循環しなければ意味がないんです

例えば農業では畑は持っていても、植える種がないという人たちがいます。
そこで、ローカルシード(在来種)と呼ばれる、昔からその土地で植えられている種を使った農作物の生産に2007年から徐々に切り替えました。
それまで使われていたハイブリッドシードは、収穫量は多いけれど化学肥料や農薬がセットでないと育たない種で、農業をするのにとてもお金がかかっていました。
ローカルシードは収穫後、種を保存して次の雨季にまきます。そのようにして何度も使いまわすことができる経済的な種なのです。そして、現在いつ起きるかもしれない飢餓に備え、「ローカルシードバンク」を村々に誕生させました。
草原に建つ、最新鋭のぼっとん便所

マラウィの人たちが使っているトイレは穴を掘っただけの「ぼっとん便所」です。
作り方は簡単ですが、雨季になるとその穴に雨水が流れ込み、周囲に溢れ出すことでマラウィの人たちは下痢などの病気でいのちを落すことも頻繁にありました。
そこでNICCOは活動している地域で、エコロジカルサニテーショントイレ、その名も「エコサントイレ(下の写真)」をたくさん建てました。
人間の便(うんち)と尿(おしっこ)を分けて畑の肥料を作るトイレです。

エコサントイレは、地面の上に立てた高床式のぼっとん便所なので、雨で便や尿が流れ出すこともなく、キレイでそして臭くないのが特徴です。便には台所のかまどから出た灰をふりかけて乾燥、発酵させ、虫の卵や菌を殺します。すると、6ヶ月間置いた後、肥料へと変身します。尿は水で約10倍に薄めたら、たちまち肥料の出来上がりです。
私達の食べた食物は、私達の血となり、体となり、残りが便と尿になって体外へ出されますが、その8割の栄養は尿に含まれているのです。
あなたはこの事を知っていましたか?
お家の植木鉢のお花を育てるときにちょっと応用してみてください。
あなたの実験結果を教えてください。待っています。
カバは何処へ行ってしまったの?

マラウィはアフリカ諸国の中でも森林伐採が最も多い国の一つです。
マラウィの人口が増えると共に、木はどんどん伐採され、森は無くなってしまいました。アフリカの照りつける太陽の下、木陰が少なくなり、動物たちが生きられる場所も無くなりつつあります。また人間が煮炊きする薪も無くなりつつあります。
10年ほど昔は、大きなカバがたくさん川や沼地に生息していました。「カバ被害対策」が村の話題に上っていましたが、今はカバを見ることも少なくなってきました。
たくさんのカバはどこへ行ってしまったのでしょう?
NICCOは今、森を取り戻そうと村の人たちと共に熱心に植林活動を行っています。
実がなる木約5600本、葉のなる木・食用油のとれる木約6000本、そして燃料となる油がとれる木約6000本をこれまでに植えました。根付いた木々も多く、どの木もすくすくと育っています。2-3年後がとても楽しみです。
改良かまどもつくりました(左写真)。これでマラウィのお母さん達は大助かりです。薪の使用量は、今までの半分になりました。加えて3つの煮炊きが同時にできるのです。そして、改良かまどから出た灰は、エコサントイレで再利用します。
あんなちっぽけな虫が命取り!

日が暮れると、マラリアの病原体を持つ蚊がどこからともなくやってきます。
マラリアは体の弱いお年寄りや子どもたちなど、毎年数え切れない程の人の命を奪っています。マラウィの死因の約80パーセントがマラリアだというデータもあるほどです。そして、蚊は夜の無防備な時間にも襲い掛かるので、蚊帳の有無が生死を分けてしまいます。
しかし現在のマラウィでは、残念ながら蚊帳を持つ家は多くはありません。持っていても穴が開いていたり、6人家族で1枚の蚊帳を使っていたりします。なぜなら、町で売っている蚊帳は、1枚約5ドルもするからです。村の人には到底手の出せない値段です。
もし、5ドルが手元にあったとしても、マラウィの人たちは別のものに使ってしまいます。それは、今日生きていくための食べ物です。そんな現状の中、NICCOは蚊帳を配る活動を始めました。
これら全ての計画は、まず村の人たちと作った委員会で決定し、村人が自分たちの手で作り上げています。
活動の中で必要となる苗木やセメント、その他の工具・農具、蚊帳などにかかる費用は、日本の皆さんからのご寄付で賄っています。
