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  パキスタン緊急支援活動日記
                          【2006年2月4日(土)】  NICCOアドバイザー・医師 桑山紀彦
             (2月4日
現在パキスタンではスタッフ3名、医師1名、看護師1名が活動しています。)          
 
 
 
【ムザファラバード キャンプ・ジャパンサービスデリバリー事業】
 移動診療に出かけました。
 移動診療は僻地に住んでいる人たちに対する診療サービスですが、現在NICCOが運営している「キャンプ・ジャパン」の診療所が、周辺の村に出かけていって診療を行うものです。
 まずはクンバンドウエイ(Kunbandway)の村に出かけました。
 キャンプ・ジャパンの横を流れるジェラム河の上流域にある村ですが、急峻な山肌に点在する家々はほとんど崩壊しており、白いテントが山に転々と光っています。ふもとの集落にあるテントの家の庭に拠点を構え、診療を始めました。(写真1)
 
 


写真1

 
 
 最初は誰もいないものです。
 しかし、移動診療は少し待っていると、だんだん情報が波のように行き届いて、ちゃんと人が来るものです。ここパキスタンの僻地の村でもやはりそうでした。ゆっくりと人が集まり、結局31人の受診を得ました。やはり多いのは上気道炎ですが、長い経過のある持病の人も多く、せっかく医療チームが来たのだから診てもらおうという人もいらっしゃいます。それでも、甲状腺機能亢進症を疑うケースもあり、紹介状を書きました。こういった人は、よほどひどくならないと病院には行かない人たちなのでしょう。だからこそ「移動診療」の意味が出てきます。
 翌日はカッシュルトタ(Kashultota)の村へ出かけました。
 ここはジェラム河の向こう側なのですが、橋が壊れかけていてクルマがいけなくなり、孤立してしまった村です。重いアルミケース入りの薬箱を子どもたちに運んでもらいながら、村につきました。
 ここも最初は誰も患者さんはいないのですが、やはりゆっくりと人が集まってきて、この日は土曜日で時間がないため1時間しかそこにいられなかったのですが、28人の受診を得ました。下痢と高熱の少年がいて、やはり急激に暖かくなってきていることから消化器感染が増えてきている兆しを感じました。(写真2)
 
 
 


写真2

 
 
 強めの抗生物質を投与しましたが、よくならなかったら病院へ行くべきということで紹介状を渡しました。こういったケースも、よほどひどくならないと病院へ行かないケースなのだと思います。
 我がNICCO医療チームの要、森尾看護師も活発に移動診療を推進しており、今後日本人医師不在の際の実施者として期待されると思います。(mobile-3)
 診療所はパキスタン人医師、ムスタファ・アバシ先生によって順調にその役割を果たしており、今後もこのペースで医療事業を展開していきたいと思っています。

 さて、サッカー大会も大詰めです。
 今日で練習も4日目、問題児ブラール君が来ませんでした。昨日帰り際にチームメートとけんかしてしまったブラールですが、まだまだ人との付き合い方がわからないのかもしれません。彼は突然ふらりと診療所に「おなかが痛いんだ〜」といって来たりしていました。居場所を探しているんでしょう。
 最初は自分にボールが回ってくると、とにかくゴールのほうにけることしかできていなかったのに、ようやく昨日は他人にパスをするということができるようになってきたから、昨日のけんかは残念でした。でも、今日は彼の代わりにお兄ちゃんが来てくれていました。サッカーの指導役、NICCOのローカルスタッフ、サダカット女史によると「今日は悩んで、こもっている」とのこと。
 明日、本試合には来るのでしょうか。どんなプレーとどんなチームメイトとの関係を築いていってくれるんでしょうか。
 ブラール、待っているよ。
 それから、今日から一番弱くて困っていた「チーム・カシミール」に、外国人選手枠として森尾看護師が入りました。森尾さんが、ちゃんとポジショニングをしていることで、子どもたちが刺激され、いいボール運びになって来ました。
 その甲斐あってか、チーム・カシミールは今日1ミニゲームで1点あげ、初の引き分けに持ち込むことができました。この外国人選手は貴重な存在です。
 というわけで、明日の本試合にはJPF加盟団体から、外国人選手枠規約(?)に沿って、1名ずつ日本人選手が入る予定で進めます。
 
 こうご期待!
 
     

 

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