|
|
|
|
|
|
| |
パキスタン緊急支援活動日記
【2006年2月2日(木)】 NICCOアドバイザー・医師
桑山紀彦
(2月2日現在パキスタンではスタッフ3名、医師1名、看護師1名が活動しています。)
|
|
| |
|
|
|
【ムザファラバード キャンプ・ジャパンサービスデリバリー事業】
ここ、北部パキスタンム、カシミール地方の州都ムザファラバードの街に、日本のNGOが集まり、JPF(ジャパン・プラットフォーム)の参加の下、それぞれの得意分野を活かして「キャンプ・ジャパン」を立ち上げました。収容人口は実に1000人を超える大きな越冬キャンプを今年の4月末まで運営し、厳しい冬を乗り切ってもらおうという事業です。
NICCOはこれまでの経験を活かし、さまざまな物資提供、調理場建設などを手がけてきましたが、このたび、久しぶりに医療事業を全面的に行っています。
その「キャンプ・ジャパン診療所」にはNICCOロゴとともに、常勤としてパキスタン人医師や準看護師、薬剤師などを配置し、青年海外協力隊平成14年度第一次パキスタン隊OBで、ウルドゥ語が話せる森尾看護師をも常勤として配置し、別段コーディネーターとともに診療所を運営しています。(写真1)
桑山はNICCOのアドバイザーとして長くかかわっていますが、今回は半月間のタームでこの診療所に赴き、診療活動に従事しています。(写真2)
|
|
| |

写真1 |

写真2 |
|
| |
さて、日々の診療所で最も多く見られるのはなんといっても風邪、気管支炎、扁桃腺炎です。これから急性上気道炎と呼ばれるものですが、寒い気候の中、十分な居住環境にないために体調を崩してこういった感染症にかかります。
診療では、もちろん投薬もしますが、昔ならではの「ルゴール・咽頭塗布」を行います。(写真3)
これは「喉ぬーるスプレー」の現役のようなものを疳子(かんし)の先につけた綿に塗り、一気に喉の奥に塗りこむものです。よく皆さんのどの奥に触れられて「ゲ~」となりますが、パキスタンの子どもは忍耐強く、ちゃんと塗らせてくれるからえらい!
思わず桑山も「塗った甲斐があった〜」と、満足気味です。
さて、そんな内科的な外来患者さんの中に混じって見られるのは外傷の人たちです。
この日は包丁でスパッと指を切った人がいらっしゃいました。早速縫合しました。(写真4)
日本から購入して持ってきた縫合セットと、消毒用のイソジンを使い、細かく縫っていきます。申し訳ないことにこの日はまだキシロカインのような麻酔薬がなかったので、麻酔なしで縫わせていただきましたが、本当にパキスタンの人は大人も忍耐強い!麻酔なしで縫わせてくれましたが、目はうつろになっていました。でも麻酔なしのほうが、回復期にこじれないということもあり、これはこれで立派な「医師・患者関係」であったと思っています。
これからは移動診療として、外の村へ出かけます。
まず金曜日はクンバンドウエイ(Kunbandway)の村。
これは「キャンプ・ジャパン」沿いを流れるジェラム川の上流域にある小さな村ですが、診療所などがなく、人々はぎゅうぎゅう詰めのバスに乗って病院へ行かなければならないため、移動診療を行う予定です。土曜日はカッシュルトタ(Kashultota)の村です。同じくジェラム側流域の山のほうに広がる村ですが、橋が崩壊しかけていて、クルマではいけません。今日、視察に行きましたが、かなりの家が崩壊しているのに物資はなかなか届いていない状況です。もちろん診療所もなく、クルマという足もないために、医療から遠ざかっている様子です。村でいち早く再建されたモスクの横に、土曜日は青空診療所を作り、事前にモスクに備え付けのスピーカーで村中に広報してもらって「NICCO移動診療チーム」が出かけます。
別段ロジスティシャン、森尾ナース、ドクトルK(桑山のこと)の3人に、パキスタン人のアシスタント、サダカット女史を伴い、4人の医療チームです。
|
|
| |

写真3 |

写真4 |
|
| |
さて、一方心のケア事業の一環として「サッカー大会」を開始しました。(写真5)
サダカット女史の働きで、キャンプ内の10歳から12歳までの男子28名に集まってもらい、4チームが誕生しました。
名前はそれぞれ子どもたちがつけましたが、「チーム・勇気」「チーム・パキスタン」「チーム・カシミール」「チーム・シャヒーン(大きな鳥)」と、それぞれ個性的です。
すでに3日間にわたって練習しましたが、「チーム・シャヒーン」と「チーム・勇気」が拮抗して強力です。一方「チーム・カシミール」はガタガタ。う〜ん、カシミール地方を背負っているのでがんばってほしいのですが、どっちが自分たちの攻めるほうかがわかっていない・・・。「チーム・パキスタン」はまだ戦力不確定の未知のチームですね。
いずれにしてもパキスタンはクリケットが盛んで、サッカーにはあまりなじみがない国です。だから子どもたちはついつい手を使ってしまう・・・という、イランの震災救援のときの白熱したプロ級のサッカー大会とは、えらく異なる展開ですが、それは子どたちが一生懸命取り組むスポーツです。どんな状況でもやはりけなげですばらしいがんばりの姿を見せてくれています。
このまま天気が持てば毎日練習して、日曜日は午後2時からトーナメントマッチ、「NICCO杯」の決勝です。
今回28人の子どもたちはもちろん靴も何も持っていないので、一人一人の靴のサイズを測り今日、全員にシューズをプレゼントしました。
日曜日まで、どのくらい上達するかわかりませんが、NICCOスタッフの別段、森尾両名もプレーヤーとして参加し(写真6)、雰囲気を盛り上げてくれています。
NICCOの医療事業はこのように展開し、順調です。
皆様からの応援、募金はこうして現地の人々に直接届き役立っています。これからもNICCOの事業をどうか応援してください。
|
|
| |

写真5 |

写真6 |
|
| |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
| |
|
|
|
|
 |