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 ヨルダン活動日記
                                            
【2006年4月23日〜2006年4月29日】
                                                                                         インターン  片岡 稚

        (4月29日現在ヨルダンでは、スタッフの大塚、インターンの吉村、片岡の 3名が活動しています。)


○4月23日(日)
 農業省にて事務。水道・電気代の支払いに同行。
 それにしても、アンマンの空気はディーゼル排気と砂埃に汚染されている。アンマンのどこにいても、一歩外に出るとこの悪臭に包まれる。ディーゼルの高騰が叫ばれる一方で、スーパーでは必要以上の袋が配られ、ゴミの集配はプラスチック、紙などすべて一緒。この矛盾に気付き、増建築とは違った都市開発の方向へ進むのは、まだ先だろうか。
 石油資源は乏しいが、オリーブの原産地であるヨルダンでバイオ燃料の開発や、ヨルダン国内80%を占める砂漠と強い日差しで太陽光発電も可能では、などと余計なことを考えてしまう。

○4月24日(月)
 養蜂モニタリング
 養蜂専門家農業省技官ムハンマドと吉村さんに同行。
 晴れ間が見えていたにも関わらず、ジェラシュに近づくと雨が降り出し気温も低め。このような日はハチも巣箱から出てこないため、養蜂モニタリングには適さないそうだ。
 モニタリングを始めるにあたり、ハチをおとなしくさせるため煙を巣箱に近づける。こうすることで、ハチが火事だと勘違いし、蜂蜜をお腹に溜め込むため動きが鈍くなる。ハチの針は胃袋と繋がっているため、この状態では刺すことができないそうだ。と分かっていながら、モニタリングセット一式を準備できなかった農家があり、仕方なく巣箱の上部を開けてそっと覗くことに。低気温の中巣箱をオープンされたハチは興奮し、私たちはハチに追いかけられる羽目になった。ハチは刺すとその針が胃袋とともに抜けるため、死んでしまうそうだ。ハチを保護するためにも、準備は怠ることができない。

○4月25日(火)
 農業省にて事務。
 普段、フィールドに出ていることが多いため、事務作業が滞りがちだ。8時〜15時という時間帯でしか農業省事務所は使えないため、どうしても帰宅後に住居兼NICCOオフィスで仕事をすることになる。日本に比べ一段とスピードの遅いダイヤルアップのネット接続には少々うんざりする。このお陰で残業時間が倍になっていることは確かだ。

○4月26日(水)
 ブルマステーションにて、有機農業ワークショップ。
 事前に伝えていたにも関わらず、時間になっても農家の皆さんは現れない。車がなくて来られない人には、こちらから迎えに行く。いつものことだそうだ。
 今日の講師は、農業省技官のディアナ、アシスタントを農業省技官アハマド・シャーが務める。貯水、混植、 コンポスト、 害虫駆除について、ディアナが農民にも分かりやすく説明する。ところで、このワークショップは昨年も同様に行われたとのことだが、今回が初めてのような農家の反応に昨年のワークショップが生かされていないことを実感したプログラムオフィサーのマジダが愕然としていた。ただし、今回はこれでは終わらない。講義後、実際にコンポスト作りのデモンストレーションが行われた。


<準備>
@ 裁断された植物の葉や茎など
A 動物の糞
B オリーブ粕


<手順>
@ABを下から順に適度の水を加えながら積み重ねていく。

ある程度山ができたら、表面をAとBで覆い、竹を三方から差込み内部まで空気が通るようにする。


ビニールを被せ、周囲を土で固定する。

発酵が十分に行われるために、2〜3ヶ月かかるそうで、温度を維持するためにも夏に作業を行う。

 なるほど、私にとっても、アラビア語で行われる座学より、実地でコンポストの作成手順を見た方が数段分かりやすかった。「百聞は一見に如かず」である。

○4月27日(木)
 農業省出勤早々、なんだか周囲がいつも以上に騒がしい。聞いてみると、NICCOのプロジェクトにこの3月までカウンターパートとして関わってくれていたラエッドの送別会で、朝食会が開催されるのだそうだ。ホンムス(ヒヨコマメのペースト)や生野菜(トマト、きゅうり、オリーブ)、ホブス(アラビアパン)など、ヨルダンの伝統的な朝ごはんがテーブルを埋めていた。素朴だが本当においしい。

 午後、有機農業の講義がジェラシュ・サケブ村であり、農業省技官アハマド・シャーが講師、同じく農業省技官ムーサがアシスタントを務めた。アラビア語で行われたため、私はカメラマンに。20名以上のオリーブ農家が参加し、積極的に質問もしていたようだ。全体的には良かったが、少し農民には難しすぎる部分があったため、その地域の農業省担当者が次回の講義を担当し、より分かりやすく説明するとのこと。この村では、何年もの間農薬を使用せずオリーブ栽培を行っており、有機認証へも興味を示している。3年目を迎えたNICCOのプロジェクトへは有機移行期間のことがあるため参加してもらうことはできないが、これをモデルとして、今後ヨルダン内で天水栽培を主とする農家を中心に有機農業の拡大が期待できそうだ。また、その足掛かりをこの1年で形成できるようベストを尽くしたい。

○4月28日(金)
 休日。
 凧上げに誘われ、アンマン郊外の砂漠へドライブ。
 何年、いや何十年ぶりだろう、凧上げなんて。幼い頃は、電線のない近所の田んぼでよく遊んだものだ。今回は、スポーツカイトと呼ばれる日本の凧とは少し異なるもの。風をつかめば空に8の字を描いたりと、凧をコントロールすることも可能だ。風を待ち、糸を引くと凧は空高く上がって行った。コツさえつかめば凧を操縦するのは簡単だった。自分の凧上げの腕がまだまだ落ちていないことを実感、満足した。


写真を撮って!とせがんできたベドウィンの子供。たくさんのヒツジやヤギを連れていた。

○4月29日(土)
 休日。
 NICCOアフガン事務所のパティオがうらやましくなり、私が6ヶ月滞在するヨルダン事務所を少しでも改善、快適にしようと掃除を始める。築何年かは知らないが、あらゆる場所が傷んでいるのが目に付く。ところどころ剥がれ落ちた壁、冷蔵庫からは常に水が漏れ、(なぜか)キッチンに併設される洗濯機を使おうものなら大洪水になる。シャワーは使う度にバスタブの外まで水浸しだ。ベランダには、何年分かと思うような埃が山積している。とりあえず、ここに書くのはこれ位にしておこう。
 それにしても、どこから手を付ければよいのか...。考えても仕方がないので、片っ端から始めた。ヨルダン到着後2週間、見て見ぬフリをしてきた下水パイプについに手を伸ばす。予期した以上の悪臭に顔が引きつった。まぁ、これで日々の洪水がマシになると思えば、我慢するしかない。

 

 

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