【詳細】
NICCO識字教室には11歳〜49歳と非常に幅広い年齢層が通学しているが、その多くは20代後半の女性で、平均年齢は27.1歳である【グラフ01】。生徒の約67%が既婚者であり【グラフ02】、家事やその他の仕事をしながら通学している。通学平均時間は平均16.9分であるが、半数が5分〜10分の距離に住んでいる一方で、1時間かけて通学している生徒もいる【グラフ03】。
 
【グラフ01】受講生の平均年齢:27.14歳
【グラフ02】既婚率:67%

【グラフ03】通学時間平均:16.9分
ほとんどの生徒が、学校教育を受けた経験が全くなく【グラフ04】、文盲であることを理由に家庭内で肩身の狭い思いをしてきた。家庭内における一番の問題は、夫の失業で【グラフ05】、それにより食料の調達や経済面で苦労を強いられている。12人家族で唯一の働き手は夫だけという声もあった。そのためか、44%の生徒がなんらかの職につくことを希望しており【グラフ06】、家族の就職への理解も60%と半数を超えている【グラフ07】。現在、家事手伝い以外の何らかの収入に繋がる仕事をしている生徒は全体の22%【グラフ08】で、そのうち刺繍や織物、仕立て屋といった自宅でできる仕事が4割を超えている。その他は、孤児院勤務、調理師、小売店などである。就職希望先は、工場に次ぎ、教師、洋服の仕立て屋、調理師などがみられた【グラフ09】。人気の職業は、圧倒的に教師で、次いで医者、公務員、技術者、美容師などで【表1】、理由は「宗教上認められているから」「人の役にたつから」などというものが多かった。また、生徒の過半数(51%)がイランへの非難、滞在を経験している【グラフ10】。

【グラフ04】通学年数平均:0.9年間
【グラフ05】家庭での一番の問題:夫の失業

【グラフ06】就職希望者:19人
【グラフ07】家族の就職への理解度

【グラフ08】現在の職業:22%
【グラフ09】就職希望職種

【グラフ10】イラン滞在経験率:51%
【表1】人気の職業(複数回答可):表1
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1位 |
教師 |
40票 |
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2位 |
医者 |
7票 |
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3位 |
公務員、美容師、技術者 |
1票 |
生徒のNICCO識字教室に対する満足度は98%と非常に高く【グラフ11】、その理由は教育を受ける機会を得る喜びからきているものが過半数である。その他、「勉強ができるから」、「たくさんのことを学ぶことができるから」、「教育を受けた実績を持つことができるから」、「学識を高めることができるから」などの回答の他、「就職に繋がるから」という回答もみられた【表2】。家族からの賛成も98%で【グラフ12】、その理由は教育を受けることに対するものの他に、「より良い将来と人生のため」や「子供や兄弟の教育に良いから」と、家族や本人の将来を考えての回答も見られた【表3】。一方、「家事がおろそかになる」という理由で反対されているという意見も述べられた【表4】
。

【グラフ11】授業への満足度:98%
【グラフ12】家族の賛成度:98%
【表2】授業への満足の理由:表2
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教育を受けることができるから |
22人 |
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勉強ができるから |
6人 |
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たくさんのことを学ぶことができるから |
3人 |
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教育を受けた実績を持つことができるから |
6人 |
|
学識を高めることができるから |
3人 |
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就職に繋がるから |
1人 |
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未回答 |
2人 |
【表3】家族の賛成の理由:表3
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教育を受けることに賛成している |
14人 |
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子供や兄弟の教育に良いから |
9人 |
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より良い将来と人生のため |
8人 |
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家族に勧められてきている |
6人 |
|
今のコースに満足しているから |
2人 |
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識字が必要であるから |
1人 |
|
就職につながるから |
1人 |
【表4】家族の反対の理由:表4
アフガニスタンにおける女性の地位をどう思うかという質問に対して、21%が「昔より良くなった」と答える中、75%の生徒は「全く認められていない」もしくは「少ししか認められていない」と述べた。例えば一方的な理由での離婚後、前夫に子どもを引き取られ、家族から職に就くことにも反対され、今後の人生にひどく失望している女性もみられた。片や2%が「非識字なので、女性自身その権利について分かっていない」と述べた【グラフ13】。

【グラフ13】アフガニスタンにおける女性の地位
女性の生活における識字のインパクトを尋ねてみたところ、95%の生徒が読み書きのできる女性とそうでない女性の間には大きな違いがあると述べた【グラフ14】。識字により「社会的に認められる」「より多くの情報を得られる」「子どものへの教育ができる」「問題解決が容易になる」ことなどがその理由である。実際に96%の生徒が受講前に比べて自分に自信が持てるようになったと回答しており【グラフ15】、人前や年上の人と話す際の抵抗が少なくなったという。93%の衛生教育の理解が深まったという生徒たちは、家事や育児においてその知識を活かしている。88%の生徒が【グラフ16】家庭内への子ども(兄弟、甥・姪等も含む)にできることを教えられるようになったと述べていることから、識字の効果が即座に家庭内に反映されていることが見て取れる。これを受けて、彼女らの家族の85%が受講を応援してくれている【グラフ17】。

【グラフ14】識字のインパクト
【グラフ15】受講後自信がついた:96%

【グラフ16】衛生教育への理解
【グラフ17】家庭内の子どもへの還元率:88%
受講環境への要望は0件であったが【グラフ18】、約半数の生徒が学習継続のために現在使用している教科書が欲しいと述べた【グラフ19】。
82%の生徒が今後もNICCOでの受講を希望しており【グラフ20】、その理由には「先生が良いから」「家が近いから」などの他に「年齢制限がないから」というものもあった【表5】。今後学びたい教科はダリ語の学習継続と、コーランの学習が圧倒数を占めた【表6】。一方で16%の生徒が「他の科目を学びたいから」「将来につなげたいから」「他の学校に行ってみたいから」などの理由で他校での学習を希望している【表7】。

【グラフ18】受講に対する家族の印象
【グラフ19】受講環境への要望:0件

【グラフ20】NICCOでの受講継続希望率:82%
【表5】NICCO職業訓練校への要望:21件
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現在使用している教材が欲しい |
20人 |
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進度が遅い |
1人 |
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特になし |
22人 |
【表6】他校で学びたい理由
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他の科目を学びたいから |
3人 |
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将来につなげたいから |
1人 |
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他の学校に行ってみたいから |
1人 |
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その他、未回答 |
2人 |
【表7】NICCOを続けたい理由(複数回答可)
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先生が良いから |
18人 |
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家が近いから |
9人 |
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年齢制限がないから |
3人 |
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家族が認めてくれているから |
2人 |
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その他、未回答 |
10人 |
【表8】今後学びたい科目(複数回答可)
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コーラン |
22人 |
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ダリ語 |
22人 |
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英語 |
6人 |
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数学 |
5人 |
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コンピューター |
1人 |
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全ての科目 |
4人 |
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