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    ジャワ島地震緊急支援レポート

                    【2007年4月23日(月)〜2007年4月29日(日)】
                                                          
            (4月29日現在、インドネシアではスタッフ2名が活動しています。)
   


心理社会的ケア活動報告 4月
 

 

@期間: 2007年4月2日(月)から4月8日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ
                           
3月30日(金)に第2回目の心理社会的ケアワークショップを無事終了し、今週からはデリンゴ郡で未開催であった最終校6校のワークショップを開始した。4月2日(月)に6校の校長先生と面談、4月5日(木)に第一回目の心理社会的ワークショップを開催した。
校長先生は、既に他校で開催した評判を聞いており、同事業開催における児童への心理的好影響を期待している。

今回の開催校は山間部の奥地が多く、生徒数が比較的少ない。デリンゴ(Dlingo)第 2小学校は、女生徒7人のみであるため、カボ・スング(Kebo Sungu)小学校と合同でワークショップを開催する。
生徒らは非常に恥ずかしがりやの傾向が強く、最初は非常に発言が少なかったが、現地ファシリテーターの話術や仕草等に触発され、次第に笑顔いっぱいとなり、最後には全員で歌を歌ったり、輪になって踊ったりして終了した。ワークショップの事前の心理テストは、静かで落ち着いた状態で行われた。来週以降は、心を解きほぐすアイスブレーキングや描画、身体表現等を通じて、徐々に子どもたちの表現力や感性を高めるワークショップを展開していく。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

4月7日(土)、4月8日(日)、ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」のテロング村グループによる公演が行われた。4月7日(土)は夕方より豪雨で、雨上がりの後、午後9時より公演が開始した。遠くから歩いてきた観客が次第に増加、最終的には500人近くを動員した。開幕時には、心理社会的ケア担当の南と現地スタッフのハディによる挨拶があり、ジャワ語と日本語、インドネシア語を交えたメッセージに客席は沸いた。

テロング村の人々は非常に芸術熱が高く、村で所有するガムランも大変高品質のもので、ガムラン演奏の技術だけでも立派な芸術集団といえる。演者は若い世代が比較的多く、村長の統率の元、モダンな形式のカトプラックを3時間余りにわたって上演、客席は拍手と笑いの渦で満ちた。中盤では、昨年音楽ワークショップを開催したテロング第一小学校の3人の女生徒(当時5年生)が出演、美しい踊りと歌を見事に披露した。芸達者な村人の演技が終盤まで続き、客席との掛け合いや飛び入りの舞台参加なども交えつつ、大盛況の上、舞台は終了した。最後は出演者全員が集合した舞台上に、芸術文化を有する村として大きな誇りを持つ村長が登場、激励のメッセージを村人に伝えた後、脚本家ブンダン氏、NICCOスタッフの南、野上からのスピーチがあり、さらに活気に満ちた村として前進していくことを共に願って舞台は幕を閉じた。

4月8日(日)午後3時より始まった子ども向け公演では、降り続く雨と立地環境のため、児童の来場が難しく、観劇したのは子ども250人余りであった。昨日に続き、テロング第一小学校の3人の女生徒や、愛らしい衣装で飾った近くの小学生や村人らが歌や踊りを披露、さらに子ども達は、現地ファシリテーターと一緒に日本語で「大きな歌」やインドネシア語の歌などを歌って幕を閉じた。 各村の演劇グループ公演は、来週末のムントゥック村公演を持って終了、以降は各村からの選抜チームの稽古と公演に全力を注いでいく。

A期間: 2007年4月9日(月)から4月15日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ 
                           
4月9日(月)〜11日(水)まで、描画ワークショップを6校において開催した。まずは、ワークショップ参加者全員(78人)で歌を歌って気持ちをほぐすアイスブレークを行った。その後、ファシリテ−ターの話と共に、昨年の大地震について皆で思い出してみることにした。テント生活を1〜3週間強いられた子ども達も多く、家が倒壊したり、家族が負傷したことについて自ら語った。
また、白紙に地震の時の様子を鉛筆で描くように促すと、黒い線だけで一気に村の様子を表現する子どもや、壊れた家や怪我した人々の様子を繊細に描く子どもが多く見られた。次にクレヨンを使って色を塗ったが、雲を真っ黒に塗りつぶして大胆に表現する等、地震後一年近く経た今も、子ども達の心の中に地震で負った心の傷が癒えてないことが如実に示された。また、「地震後の新しい村」を描いた際には、壊れることのない頑強な家を描く子どもが一番多く、中には医者や看護婦になって、怪我人を助けたいという夢を描く子どもも見られた。

4月12日(木)〜14日(土)は、粘土を使ったワークショップを行った。前回と同様、地震の時の様子を思い起こしながら、粘土で倒壊した家や負傷者などを表現した。ケディウング(Kediwung)小学校では、校庭の周りに生えている小さな葉っぱや小枝、瓦礫も使いながら、小さな児童たちによって立体感溢れる作品が生まれた。

回を経るに連れて子ども達は、ファシリテーターとの出会いを心待ちにするようになり、出席率も非常に高く、家の近くで積んだ小さな花をファシリテーターに贈る子どももいた。初回は小さな声で受け答えしていた子ども達も、次第に活発に発言するようになり、大きな声で生き生きと合唱したり、笑顔一杯で踊りやアイスブレーク等に取り組んでいる。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

4月14日(土)、ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」のムントック村グループによる公演が行われた。2007年2月24日のマングーナン村公演を皮切りに、デリンゴ郡の6村で展開してきた各村公演は同日を持って盛況に終了した。

当日は午後3時より、子ども向け公演が本格的に始まり、現在ワークショップを開催しているセロパン(Seropan)第2小学校の小学5年生らが多数出演、伝統的な村の踊りやモダンダンスを披露した。さらに、村の子どもと青年らによって、秀麗な馬を象った模型を操る「ジャティラン」という踊りが披露され、躍動感に満ちた展開に村人は熱心に見入った。小雨状態にも関わらず、600人近くの村民が集まり、長時間に渡る公演を観劇し続けた。同村は他村に比べても収入の少ない村民が多く、公演や文化等に触れる機会が少ないため、同公演を非常に心待ちにしていたという。

午後9時より開始した一般公演は、深夜1時まで計4時間に渡って行われたが、最後まで200人以上の観客が熱心に観劇を続けた。役者の技量や公演内容としては、他村に比べて劣る部分があったが、体全体を使って表現する役者陣の熱演に、観客らは笑いと拍手でこたえた。役者陣は、稽古当初は人前で演じることに抵抗を感じるものも多く見られ、舞台登場前はかなり緊張しているものもいたが、稽古を重ね、舞台上では弾けるように堂々と演じ、公演後は充実感たっぷりの表情へと変化した。

開演前と午後12時に、心理社会的ケア担当の南と現地スタッフのハディによる挨拶を行った。経済的な理由から学校に通っていない村民も多いため、地震復興を目指すスピーチにあわせて、自ら学んでいくこと、学校へ通うことの大切さ等の内容も織り交ぜた内容とした。
最後は優れた演奏を披露したガムラン奏者全員と共に記念写真を取り、各村グループによるドラマツアー公演を、大盛況の上、無事に終了した。今後は選抜チームの公演と広報活動に全力を注いでいく。

B期間: 2007年4月16日(月)から4月22日(日)                     
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ

2007年4月16日(月)から4月21日(土)にかけ、感情表現の次段階として音楽セッションとドラマセッションの初回ワークショップを実施した。

音楽セッションにおいては、事前に地震により生じた廃材も利用して児童達が作った楽器を使い、インドネシア語で「Aku cinta kamu」、日本語で「大きな歌」や「幸せなら手を叩こう」等の歌を歌いながら演奏を行った。また、子ども達は、お菓子の空き缶をドラム代わりに見立てて、棒で叩いて音を出したりなど、各人が創意工夫を凝らし、廃材から作ってきた楽器で演奏した。続いて、ギターとドラムの演奏経験が豊富なファシリテーターのダニエルとディンディによる演奏が行われた。児童達は、初めて触れる楽器や演奏に大きな関心を示し、交互に演奏を行った。ケディウング(Kediwung)小学校では、ファシリテーターのディマスとジェンティが担当しており、音楽セッション時には近隣住民が自発的に50名近く集まり、コミュニティ全体を巻きこんだワークショップとなった。

さらに、女性ファシリテーターのリーダーであるニタ、リサ、ジェンティ、ユースリー、ウニによって、タンバリンを使って「大きな歌」等に合わせたダンスが披露され、児童達は熱心に学んだ。なお今回は、今期の開催校にイスラム校が含まれていることを考慮して、現代音楽ではなく、タンバリンを使用した踊りを示した。また、ワークショップの最後には、女児全員が歌いながら踊り、男児全員が楽器と机を使って踊りに合わせて演奏を行い、音楽セッションは盛大に終了した。

ドラマセッションの第1回目においては、ファシリテーターおよび舞台経験を有する事業担当者が、「演じることの基本」について、身体表現、発声等の具体的な例を示しながら解説した。さらに、ジェスチャーゲームや地震をテーマにした短い練習曲作りを行い、グループ毎に発表した。各校共通して、「発表時に声が小さくなる」、「観客に背を向けてしまう」、「中盤でどうして良いかわからず、笑い出してしまう」等の特徴が見られた。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

4月21日(土)、ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」の選抜グループによる第2回公演が行われた。2007年3月17日のバンバンリブロにおける柿落し公演時には、「緊張してうまく台詞がいえない」等のアマチュアの役者を主体とした初回公演ならではの緊張した心理状態が見られたが、今回は過度の緊張状態を示すものはおらず、「役者として人前で堂々と演じる自分に対して、深い誇りと自尊心を抱いている」、「衣装やメイクによって、輝くように変化した自分の姿を誇らしく思う」、「稽古の成果を充分に発揮し、観客からの喝采を浴びたことに対して、大きな充実感を得ている」等のことが全ての役者において顕著に見られた。

4月21日(土)、20時30分より開幕した公演には、遠路遥々500人近くの村人が詰め掛け、2時間以上に渡る舞台を観劇した。
観客は、固い地面の上に引かれたビニールシートに座り、混雑した状態の中で長時間立ち見を続けるものがほとんどであったが、そのような状況下においても公演終了までに帰ってしまう村人はほとんど見られなかった。中盤では、当事業担当者の南と現地スタッフのハディが出演する場面もあり、脚本・演出家のブンダン氏によるクリエイティブなアイデアが随所に活かされた躍動感ある展開となった。コメディ要素を多く盛り込んだカトプラックならではの構成に、観客は笑いと拍手を送った。

本公演では、マングーナン村のリーダーでメインキャストを務めるワキマン氏をはじめ、役者陣全員が高い表現力を発揮しており、照明やスモークも駆使した舞台上で演じられるカトプラックの一大絵巻に対して、村人は惜しみない拍手を送った。役者陣の反応は、「堂々とした演技を舞台上で披露する」、「身体全体を使って躍動的に表現する」、「地震発生時の様子を臨場感たっぷりに表現する」、「出番が終了した後に、高揚した表情で生き生きと役者陣で語り合う」等の様子が如実に観察された。

C期間: 2007年4月23日(月)から4月29日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ 

4月23日(月)から4月25日(水)にかけ、感情表現の発展段階としてドラマセッションの第二回目ワークショップを実施した。

最初に児童全員で歌を歌ったり、簡単なゲームを行って心の緊張を解きほぐした後、児童らが「地震」をテーマにした台本を作成、グループごとに台詞を読み合わせた。各校共通して、「自分の台詞の番が来ると、緊張して笑い出してしまう」、「台詞を話す際の声が小さくなる」、「自分の出番でない児童らが騒がしく話しをする」等の特徴が見られた。特に女生徒は、声が小さい場合が多かったため、ファシリテーターおよび舞台経験を有する事業担当者が発声練習や身体表現の具体例を示し、共に練習することで、児童の積極的・自発的な表現を目指した。
続いて台本を基に立ち稽古を行ったが、「見ている児童らに背を向けて台詞を言う」、「女子同士、手をつないで笑い出してしまい、台詞が言えない」、「場面終了する前に、心理的緊張から自分の席に駆け戻ってしまう」等、人前で演技を行うことに対する心理的緊張を示す生徒が全体の半分程度であった。しかし、「大きな声で台詞を言うことができる」、「堂々と役柄の感情を表現できる」等、人前での表現活動に大きな意欲を示す児童が、各校ともに半数程度見られ、観劇している他の児童から拍手や賞賛をもらうことで、各自が演じることに対する抵抗心を徐々になくしていき、逆に自信を深めていくことができた。
各校共、同じ「地震」をテーマにした作品でありながら内容は大きく異なっており、生徒らの創造力が充分に発揮された内容になっている。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

4月23日(月)、ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」の選抜グループに出演している役者陣7名が、インドネシア・テレビ公社(TVRI)の「Ketprak TVRI」という新番組シリーズの初回編のスタジオ撮影に出演した。大きな宮廷を舞台に繰り広げられる王家一族の有様を、豪華な衣装と共に描いた作品で、マングーナン村のリーダーを努めるワキマン氏、若手リーダーのエコ氏、ワキガン氏等が、堂々とした演技を披露した。最初の撮影時には、役者陣は非常に緊張したため、「歌声が小さくなる」、「表情がこわばっている」、「戦闘シーン等の身体表現がぎこちない」等の特徴が見られた。そのため、演出家・プロデューサーのブンダン氏が心の緊張をほぐすための話をし、「BantulBangkit(バントゥールよ、立ち上がれ)!」の合言葉で再度撮影に挑んだ。豪華な衣装に身を包んだ役者陣は、戦闘シーンでは躍動感溢れる身のこなしを披露し、朗々とした歌声で長時間に及ぶ撮影を見事にこなした。同撮影内容は、5月5日(土)午後8時より、TVRIにて放映予定である。
5月5日(土)にデリンゴ郡に続く地震の被災地であったサンデンにて公演を予定しており、11日(金)のタマンブダヤ劇場における公演とあわせて、広報活動と稽古に専念している。

 


 

 




 

 

 


 





 






 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

 


 

 


 

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