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    ジャワ島地震緊急支援レポート

                                              【2007年3月5日(月)〜4月1日】
                                                          
                              (4月3日現在、インドネシアではスタッフ2名が活動しています。)                
     
   


心理社会的ケア活動報告 3月
 

 

@期間: 2007年3月5日(月)から3月11日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ
                           
第6回ワークショップの音楽セッションでは、児童らが砂の入ったプラスチックボトルやカラの水タンク等、手作りの楽器を持参した。児童らは、ファシリテーターと一 緒に、日本やインドネシア語の歌に合わせて自由に演奏、机や手作り楽器をリズミカルに元気一杯に叩く姿は、実に伸び伸びとしており、体全体を使って喜びを思う存分に表現している。
8日には7校合同によるデイトリップが開催され、144名の児童が参加した。都市近郊 のタマウ・ピンタ公園にて遊具等で遊び、動物を観察して満喫した後、ベンテン博物館を訪れた昼食後は、体育館にてファシリテーター主導による心理社会的ケアワークショップを合同で開催、各校の交流を深め合うために工夫されたゲームの数々に、 児童らは歓声を上げながら体を精一杯動かした。中盤では、全員で「幸せなら手を叩こう」「大きな歌」等を日本語とインドネシア語で交互に歌い、流暢な発音とリズム感の良さを存分に発揮しながら一体感を味わった。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

各村における公演としては、すでにマングーナン村における上演が2月24日に無事終了、ジャティムリョ村で3月3日に公演が開催されている。 続く3月11日(土)、12日(日)には、テムウ村にて子供の出演者を主体とした公演が開催された。ガムラン演奏、歌は、小中高生の子供のみによって行われている点がテムウ村の大きな特色であり、メディアからも注目を集めていた。 続いて12日(日)に開催された子供向けの公演では、児童や父兄、関係者が350名余りも集まった。遠路はるばる山道を歩いて観劇に来た児童たちが、数多く見られた。


A期間: 2007年3月12日(月)から3月18日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ 
                           
初回の「ドラマ導入」のセッションでは、「演じるということ、身体を使って表 現すること、自分の気持ちを他者とのやりとりの中で伝えていくこと」等について、ファシリテーターの主導の下、話し合った。さらに、観る者と演じる者によって構成される「演劇」という舞台における基本的な事項(声の通りをよくす る、体を美しく見せる立ち位置、共演者との位置の取り方、表情等)について、心理社会的ケア担当の久保田智之やファシリテーターが多彩な実例を示した。

続いて、「ドラマ練習」のセッションでは、前回まとめあげたシナリオを下に、 グループごとに稽古を開始した。「地震」にまつわる出来事を赤裸々に綴ったグループもあれば、創造力を駆使して現実と空想の世界を行き来するようなストー リーを仕立てたグループもあり、柔軟で優れた感覚を持つ豊かな構成内容となっ た。ホウキやごみ箱等、身の周りにあるものを上手に使いながら表現したり、音響効果を出すため、地震の場面で黒板や机をリズミカルに叩いて臨場感を出した り、随所に工夫が見られた。

続く「ドラマ練習2」のセッションでは、早くから台本を手にした子どもらが集まっており、始まる前からやる気がみなぎっていた。自発的に稽古したいという意欲を、子どもたちの中に掻き立てることができるようになったファシリテーターらの成長ぶりも同時に感じられる。セッションの後半では、近くの他校からの児童も集まって大所帯の中、各チームが練習の成果を発表した。普段、おとなしい雰囲気の女の子が大きな声で堂々とナレーターをつとめたり、机から地震に転がり落ちた様子を身体表現を駆使して表現する児童など、各自の特性が生き生きと発揮されており、稽古を通じ培った団結力も随所にかいまみられた。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」のこけら落とし公演を間近に迎えた選抜チームの本番直前稽古が、15日(木)に行われた。村人は今や単なる村人ではなく、「Kesenian(芸術家)」集団 なのだという誇りを持って一致団結している姿勢がはっきりと示された。最終リハーサルでは、主役、脇役、ゲスト役者共に稽古で培った実力を充分に発揮、 子どもたちも踊りやガムラン演奏、歌により、豊かな自然環境で育んできた感性を充分に発揮した。

いよいよ17日(土)のバンバンリブロにおけるこけら落とし公演では、小雨の中、最終的には1100人を超える観客が長時間の立ち見をものともせずに舞台に見入った。中盤では、村の子どもたちの軽快な踊りと「大きな歌」の日本語とジャワ 語のメロディに合わせて、心理社会的ケア担当の久保田智之も出演し、村人の喝采を浴びた。

デリンゴ郡に次いで地震の被害を大きく受けたバンバンリブロでは、未だテント住まいを余儀なくされている村民もおり、地震で被った心の傷は決して忘れてい ない。村のお年寄りから若者、幼い子どもまで舞台を食入るように見つめる姿から は、地震からの立ち直りを必死で求めて日々生活している村人の思いが如実に伝わってきた。
終演後は、感じたことについて観客と確認し合う時間を取り、「同じように地震 で手痛い打撃を受けたデリンゴ郡の村民が、地震からの復興を祈って稽古に励み、今日という日に臨んだことを忘れないでほしい。本日の公演が、地震で受け た痛みに今一度立ち向かい、必ず力強く歩んでいけることを確信できる場となる ならば、これに勝る喜びはない」との久保田からのメッセージが伝えられた。続 いて、バンバンリブロの村長による黙祷に200名以上が参加して、幕を閉じた。


B期間: 2007年3月19日(月)から3月25日(日)                             
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ

来週のドラマ発表会に備えて、「ドラマ練習4,5」のセッションを実施した。各校共、同じ「地震」をテーマにしつつも、それぞれ個性豊かな内容に仕上がっている。
歌や踊りを取り入れた大人数のグループもあれば、地震後の人々の心の変化をシビアに描いて復興へのメッセージで締めくくる班もあり、転換の回数から舞台装置の設定 まで児童らの創造力が随所に発揮されている。
児童らが「地震」をテーマにしっかりと話し合って、皆の思いを反映させな がら完成させた台本であるため、自然と稽古に身が入り、各自が発表会への期待をふくらませていく重要な過程へとつながっている。
さらに、衣装や簡単なメイクを行うことでより舞台に臨場感が増すことについて、ファシリテーターからの説明があり、子どもらは各グループで話し合って、 各家庭にあるものを利用したり、作ったりすることになった。教室内で各グループごとに稽古した後は、野外の発表場にてリハーサルを行った。大勢のクラスメートが観劇していると思うと、俄然張り切る児童もおり、全体として良い緊張感の中で、共に演じることの喜びを共有した。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

選抜チームによるドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥールよ、立ち上がれ 〜地震復興に向けて〜)」のこけら落とし公演を大盛況の上に終了し、現時点で 新聞3紙に公演模様が掲載された。本公演の反省会が3月22日(木)に実施され、出演者ほぼ全員が集まった。出演者らは録画された映像を見た後、演出家のブンダ ン氏より各自が課題すべき点について助言を受けた。さらに、今回で村人との会合が最後となった心理社会的ケア担当の久保田から、ここまで熱意を持って心理社会的ケアプログラムに取り組んでくれた村人に対する謝意と、残りの公演成功に向けての激励のメッセージが伝えられた。

同時並行で、各村のドラマグループの稽古も順調に進んでいる。既にマングーナン村を皮切りとして、ジャティムリョ村、テムウ村のグループ公演を盛況の上に終了しており、今後はデリンゴ村、テロング村、ムントック村の公演を順次行っていく。デリンゴ村の公演は、3月31日(土)、4月1日(日)に迫っており、現在最終稽古の段階に入っているが、村全体が非常によくまとまっており、活気に満ちた舞台が期待されている。

C期間: 2007年3月26日(月)から4月1日(日)
【第一プログラム】小学5年生を対象としたワークショップ

3月26日(月)から3日間、各学校で「ドラマ発表会」を実施した。「地震」を テーマにした創作舞台のために、連日稽古を重ねてきた児童らは、本番で多いに熱演、 時には300人を越す観客の声援を受けながら、大盛況のうちに幕を閉じた。

課題としては、立地条件および開演時間の都合上、父兄の観劇数が少ない学校が あり、生徒らが残念そうであった。今後は、観劇時の輸送手段を考案したり、当事業の内容について記したパンフレットを父兄に配布して、心理社会的ケアについて認知と理解を促し、観劇を促すこと等を検討している。

3月29日(木)、30日(金)は、各学校にて事後の心理テストと終了式を行っ た。
ファシリテーターは、心理テストを適正な状態で行うことを非常によく理解して おり、最初に深呼吸して全体でリラックスした後、落ち着いた静かな環境の中で、 各児童が自分の気持ちに一番正直にかなう答えを選んでテストを受けた。さらに、描 画テストでは、実のついた木を皆に描いてもらい、さらに、もう一枚の白紙に、 「川、山、木、馬、人」等を描いた後、クレヨンで色を塗り、規定時間後に全員が提出した。
ワークショップ全体を通じて、楽しかったセッションとしては、各校とも「1位 デイトリップ、2位音楽セッション、3位ドラマセッション、4位粘土クレイ、5位 描画」の順であった。

【第二プログラム】コミュニティ対象の演劇を通じたワークショップ

3月31日(土)、4月1日(日)、ドラマツアー「Bantul Bangkit(バントゥール よ、立ち上がれ〜地震復興に向けて〜)」のデリンゴ村グループによる公演が行わ た。
3月31日(土)午後9時より始まった公演には、500人近くの観客が集まり、豪雨の中、じっと舞台に見入った。
終演後は、芸術振興を謳う若きデリンゴ村長による演説があり、当地で心理社会的ケア事業を重ねているNICCOに対して幾度も厚い謝意が述べられた。その後、NICCOスタッフが「日本でも先週地震が起こった。日本も幾度も大地震を経験しながら立ち上がってきている。未だに困難な局面もあるが、しっかりと共に皆で地震復興を目指そう」とのメッセージを伝えた。最後は村長による敬虔な言葉で振り返 りのワークショップを締めくくり、老若男女と握手を重ねた後、幕を閉じた。

4月1日(日)午前10時より始まった子ども向け公演では、600人近くの児童や大人らが集まり、大勢の立ち見が出る中、活気溢れる舞台が始まった。優美な馬の飾りを使った伝統的な踊り「ジャティラン」や、「大きな歌」を歌いながらの演舞、 「地震」をテーマにしたドラマ発表等、豊かな内容に観客らは歓声を上げ、盛大な拍手と共に見入った。3時間以上に及ぶ長舞台と炎天下にも関わらず、見事な舞台表現に観客は熱心に見入った。


































 

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